幸せの黄色いホーン レコードプレーヤー製作記 11話 アームの位置調整


アームの位置調整の様子です。
このアームベースは、両面テープにより机にしっかりと固定されています。
アームベースの片持ち式の支柱の中心とターンテーブルとの位置関係が固定されていると、アームの位置調整は非常に簡単です。

最初に、アーレンキーが突き刺してあるボルトを緩め、片持ち式の支柱の根元(19mm径アルミパイプの根元)が回転できるようにしておきます。



次に、カートリッジの針とスピンドルの中心が一致するように、アームをスライドさせたり、片持ち式の支柱の根元を回転させます。
そして、画像の状態になったら、アーレンキーで支柱のボルトを締め付けておしまい。



片持ち式はアーム部分をすぐに外せるので非常に便利です。
また、上記のようなアームの位置調整をするためにはリニアシャフトの長さは200mm以上必要です。
この試作アームのリニアシャフトの長さは200mmです。
リニアシャフトの長さは余裕がある250mmをお勧めします。



LM5のボール条列は4条タイプ。
"ボールの位置"と表示されているように、4つのベアリングボールの条列は×の字型に配置されるように取り付けています。
これを45度回転させて十字型に配置することも時々試していますが、×の字型の方が調子がいいような気がします。



ミストラッキングについてはリニアシャフトの平滑性がカギを握っているような気がします。
リニアシャフトをピカールで磨いていくとミストラッキングの回数がどんどん減ってゆきます。
どの程度磨いていいのか分かりませんが、だんだんとリニアシャフトが黒光りするようになってきました。
また、リニアシャフトを磨くとレコードの内周や外周の無音溝においてアームが勢いよく移動したとき
のゴロゴロ音が"グググ"という小さな音に変わります。



う〜ん、アームの実効長をどの程度にすればよいのだろう?
これは長すぎるような気がします。
しかし、短くなるとカッコが悪くなるような気もしますし、むずかしいところです。



下の画像はLM5とSM5を並べた状態でPF200に固定したときのもの。
2つのリニアブッシュがリニアシャフトの軸方向にPF200によって連結された状態で配列されています。
SM5の滑りの悪さからか、これはミストラッキングが頻発し、うまくいきませんでした。
しかし、正常に動いているときには、一定の速度で滑らかに移動しているようでした。
LM5を1つだけ使用している今までのタイプでは、スッ、スッー、スッという具合に一定の速度で動いておらず、この点を解決できそうです。
ボール条列が長くなると水平方向の遊びが小さくなるから?
この実験により、LM5のほぼ2倍の長さがあるLM5Lというロングタイプのリニアブッシュを試すことになります。



リニアトラッキングアームが動いている様子は不思議と言うか信じがたい風景なので動画を撮影してみました。
しかし、デジカメで動画を撮る、動画ファイルの圧縮、そしてYouTubeへのアップロード、全部初めて。
苦労した割には画像が荒れててアームの動きがよく分からないです。
(全部再生した後、丸い再生ノブを早送りみたいに動かすと平行移動していることが分かります。)

YouTube"DIY Linear Tracking Tonearm by kiirojbl 1"

途中で雑音が入るのはアームのせいではなく、デジカメのそばでうろうろしたため。
最後の無音溝の移動場面でわずかに"グググ"という音が聴こえます。
それにしてもデジカメの録音の音は酷いです。

YouTube"DIY Linear Tracking Tonearm by kiirojbl 2"

こちらはカートリッジが跳ね上がりそうなほど反っているレコード。
こういうのはちょうどいいトラッキングテスト用レコードになります。
ボコボコする音はシェルの付け根下部がレコード表面にわずかに接触している音です。



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