幸せの黄色いホーン レコードプレーヤー製作記 06話 リニアブッシュとリニアシャフト


アクリルプレーヤー1号機を作りながら、リニアトラッキングアームをあれこれ検討。
妄想を繰り広げていても仕方がないのでエアベアリングの実験をしました。
とりあえず多連フェーダーの試作実験で使用した直径19mmのアルミパイプの側面に数個の小穴をあけ、両側の開口をゴム栓で閉鎖。
一方のゴム栓にエアチューブを連結するための金魚用のパイプジョイントを苦労して装着。
1000円以下の安物の金魚用エアポンプで空気を送り込んでみました。

小穴にテッシュペーパーを近づけてみても、テッシュは吹き上げられない。
YouTubeの動画では、テルシュペーパーが勢いよく吹き上げられる様子が写されていたからです。
どうやら空気圧が全然足りない。
これは大型のエアポンプが必要だと思います。

ネットで調べてみると、それらしいエアポンプが紹介されています。
大人しくそれを購入してもよかったのですが、それでは工夫も何もない。
ぜんぜん挑戦的でなくこれはなんともつまらない。

そこで、精密ベアリングでリニアトラッキングアームを作るのはどうかと考えるようになりました。
モノタロウという機械部品を扱っているネットショップで精密ベアリングをあれこれ見てみます。
問題になるのはベアリングの支持方法。
ともかく図面を描きまくります。
さらにCADでも。

しかししかし、どうしても妙案が浮かばない。
これはダメかもしれないなぁ。
と、ここでモノタロウのベアリング項目の中から"リニアブッシュ"という項目をクリックしてみた。
すると、妙なパイプ型の部品が目に飛び込んできた。

どうもベアリングの一種らしい。
直線運動用のベアリング?
よく分からないけど、様々なサイズがある。
内径10mmで重さ30g。
これで滑りが良ければと、これを買い物籠へ。

このリニアブッシュ、スライド運動はするようだけど回転運動をするのだろうか?
他にもLMストロークという製品があり、どの程度の感度がある製品なのかさっぱり分からない。
もっと調べてみよう
しかし、調べてみても良く分からないので、リニアブッシュとリニアシャフトというものを買ってみることにした。
大抵、こういうのは無駄になるのだが、勉強にはなる。



リニアブッシュとリニアパイプシャフトが届いたので記念撮影。
カートリッジはSL-1700に付属していた270Cを使用予定。
作業中はスタイラスを抜いておきます。

リニアパイプシャフトは、外径10mm、長さ200mm、904円。
リニアブッシュはLM10型、429円。
リニアブッシュの内周面には、非常に小さなボールベアリングが軸方向に列状に並んでいます。
そして、このボールベアリングの列は、内周面に4列、均等に設けられています。



リニアブッシュにリニアパイプシャフトを挿入し、すべり具合を確認しました。
リニアブッシュは、リニアシャフトの軸方向にスライドし、また、リニアシャフトの回りを回転します。
何れもなめらかにすべりますが、ざらついた感じがあり驚異的になめらかということはありません。
ボールベアリングならこんなものかなぁ…、これならいけるかなぁ…、という程度。



とりあえず、試作0号機「神田明神下みやび号」を作ってみた。
LM10型の外側にくっついていた油をティシュで拭き取り、透明両面テープと輪ゴムで割り箸を固定。
割り箸の先端を持って動かしてみると…
あれ、これで十分いけるのでは?と、いつものように楽観が空から舞い降りてきて、夏なのにそこらじゅうが春になりました。


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