幸せの黄色いホーン レコードプレーヤー製作記 01話 初めてのヤフオク


昨夜(2009年8月17日)、ヤフオクでSL-1700を落札。
どきどきしました。



先日、引越しのため倉庫を片付けていると、SAECのWE-308Lが出てきました。
箱入り、新品のように綺麗。
5ピンのケーブルは入ってなかったけど、2つカートリッジが入っていました。
4000DVと購入した覚えのないオーディオテクニカのMC型。
記憶はどこかに溶け込んでしまったようです。

残念ながらレコードもTT-71も出てこなかった。
それから時々箱から出してアームを眺めているうちに、レコードが聴きたくなって…
しかし、本当にレコードを聴くという習慣を取り戻せるのだろうかという疑問。
そこで、ためしに安価なプレーヤーを購入しようと思ったのです。

このSL-1700のオークションは、初めてのヤフオクへの参加でした。
こんな値段で動くのだろうかという疑問もありましたが、そこは日本製。
落札の翌日、神保町のディスクユニオンに行ってとりあえず5枚、レコードを買ってみました。



SL-1700の音出し。
SONYのTA-F222ESJのフォノイコを使用しREC OUTからDCX2496へ。
DCX2496の入力レベルは+12dB。
2700円のプレーヤーに105円のLPを乗っける。

白ホーンシステムから予期せぬアナログサウンド。
このプレーヤーと付属のカートリッジ(EPC-270C/楕円針)でコレだけの音が出るなら…と思ってしまいました。
それにしてもオートリターンって楽です。

今度は4000DV。
ベリリウム銅3点支持のSAECのシェルに取り付けられている。
シェルの指かけが切断されており、カートリッジからのリード線は接着剤で固められている。
こんなことしたの誰?

2、3枚聴いてから、プラッターやダストカバーを取り外しお掃除。
かなり綺麗になりました。
レコードは水洗いし、中袋も新品に交換する予定です。

また、中古レコード屋に行き、LPは20枚ぐらいに増えました。
中古レコード、安いです。
カートリッジを調達しようかなと、こんな気持ちになると、またレコードプレーヤーを作りたくなります。

しかし、ここで考えていまうわけです。
大昔に製作したTT71とWE308Lを組み合わた自作プレーヤーは、いい音が出ることをねがって作りました。
でも、今はいい音よりもレコードと遊びたい気持ちなのです。
というか、最近はそういう遊びの心でオーディオと付き合っているような気がしてます。
海外のマニアのサイトをのぞいてみると、そんな遊び心を感じることが多いです。



"DIY turntable"で検索すると、最初に出てくるのがこのページ
ショベルヘッドの吸気バルブとバルブガイドが軸受けだって。
なるほど、これはバルブの摺り合わせをやったことがある奴しか気付かない。



最初に製作したアームだそうです。
制作費は約5ドル、一日でできちゃうそうです。

軸受けのニードルは、古い編み機用。
ニードルの出し入れでアームの高さ調整。

木片のカウンターウェイトの後部に取り付けられている微調整用ウェイトとしてのボルトナット。
また、カウンターウェイトの側部にはラテラルバランス用のボルト。
これで簡単にバランスがとれるとのこと。

面白いのは引出し線をカウンターウェイト側に偏在させ、これでアンチスケーティングの効果を発揮。
ニードルを保持している土台をより強固にするため、古いスピーカーユニット(ポールピース?)を利用したそうです。
音は木という材質を反映して非常にナチュラルだそうです。

構造を把握していれば、アームの自作は非常に簡単に思えます。
机の上の小手先の作業で組み上げられるので、時間をかけて様々なタイプを作ってみたくなります。
グレースのG-704や714のようにセンス良く仕上げてみたい。



超ロングアームよりも、こちらの方が工作が楽しめそうです。
エアベアリングによるリニアトラッキングアーム。
リニアトラッキングアームの動きは不思議な雰囲気があり面白いです。

YouTube "The Terminator Tangential Tracking Air Bearing Tonearm"

YouTube"linear tracking tonearm"

YouTube"wooden air bearing"

YouTube"JS Electrostatics air-bearing tangential tonearm"

こうしたDIYのリニアトラッキングアームは、アーム部分だけが移動するタイプと、アームベースごと移動するタイプがあります。
大昔の日本メーカー製のリニアトラッキングアームはアームベース移動型。
しかも、アームベースが何故か重量級ですから位置の制御が大変です。
そのようなタイプはすべてアクティブ制御。
しかし、DIYのリニアトラッキングアームはほとんどがパッシブ型であり、軽量級。
どちらが賢いのかしら?

くの字型アングル材を使用するタイプです。
とても美しい仕上がり。
こうした美しさを追求してみるのも楽しみの一つでしょう。



可動部にエアを供給するタイプ
アームリフターが面白いですね。



こちらは非常にシンプル
組み合わせた精密ベアリングで支持しています。



パッシブタイプのリニアトラッキングアームは、このように決まった方法は確立されていないようです。
こういう自由度がある世界が好きです。
いまどきコチコチの理屈やブランド信仰を振り回すのは、う〜ん、かなりおまぬけなかんじかも。


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