幸せの黄色いホーン 96話 降伏文書

大阪夏の陣での歓談中、「ベーリンガーはねぇ」という話題に。この手の話は困ります。ハチャメチャな自作スピーカーシステムの音をなんとかまとめてくれるDCX2496は手放せない・・・しかし、そういう次元での話ではなくオーディオに対する態度が何となく不真面目であ〜る!というご指摘なのです。これには冗談を連発したもののごまかし切れず、あえなく無条件降伏。気付いてみれば衆目監視の下、降伏文書、もとい、宅配便の送り状に自宅の住所等をせっせと書き込んでおりました。

と、これでは何の話なのかよく分かりませんよね。大阪夏の陣に集結した「カタログ男的安直路線なんて認めないもんね即席連合軍」による「逆相に接続しちゃった程度の腕前なのは承知しているけど、名の通った本格的な製品をそろそろ使いなさいよ」という温かい声援によろめき、「納得したならちゃんと態度で示そうね」という訳で、ステレオサウンド誌風本流オーディオ機器をヨハネスさんから譲って頂くことになったのです。う〜む、やっぱりうまく説明できていないような・・・

「値段はそっちで決めてね。」「ありがとうございます。」「おまけにウーファーユニットも付けるよ。」「ええっ!いいんですか? ありがとうございます。ありがとうございます。」降伏は幸福の始まり。その送り状により送って頂いたのはALTEC社の291−16Kと3156です。

お礼の電話をかけました。「無事届きました。ありがとうございました。」「ホーンはどうするの?」「B&C社のME90をつけようかと。」「箱は?」「小型のバスレフ箱を設計中です。」これでこの話は終わるはずだったのですが、その数日後、ヨハネスさんから電話がありました。「もう箱、作ったの?」「まだです。これからホーンを発注するところです。」「828とMR94、使いませんか?」「!」


B&C社 ME90

94話で少しご報告しましたように、この828とMR94によるALTECシステムを実際に聴かせて頂いております。スピーカー遍歴に終止符を打つことができるほどの素晴らしい音。ヨハネスさんはご満悦、お気に入りの様子。それを譲って頂くのですから、これは棚から牡丹餅&猫に小判。


ダークサイド城でのALTECシステム
(この画像はヨハネスさんのブログから転載しました。)

このときのヨハネスさんの電話の声、少し思い詰めたような雰囲気でした。手許に置いておきたいというお気持ちだったのでしょう。こちらも設置スペースがないなぁと躊躇。少し考えさせて下さいと、とりあえずお返事したものの、どう考えてみてもこれは頂戴したい。置き場なんかどうにかなります・・・よね。結局、828とMR94を「こんなに甘えちゃっていいのかな?」というお値段で譲って頂きました。さらに、ホーンスタンドも頂いてしまいました。ベーダー卿のご厚意に深く感謝。

828とMR94が届いたのでお礼の電話をしました。「丁寧な梱包、ありがとうございました。」「ホーンや箱を塗装すると響きが変わってしまうからね・・・」ベーダー卿は愛機の行く末を心配されておりました。

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