幸せの黄色いホーン 76話 ME15+DE500

大物を買っちゃうと、しばらくは何にも買わないもんね、と心に誓いますよね。でも、その「しばらく」の後には、アレ注文しちゃおうかなぁ、という気持ちがふつふつ・・・

B&C Speakers社というイタリアの業務用スピーカーユニットメーカーがあります。設立は1945年という老舗。日米ではほとんど知られていませんがヨーロッパでは有名な・・・はず? ヨーロッパのかなり多くのスピーカーシステムメーカーにユニットを供給しているようですし、ユニットのデザインが面白いので、以前から使ってみたいなぁと思っていました。

B&C社のドライバーのラインナップは豊富です。1インチスロートは10機種、1.4インチスロートは7機種、1.5インチスロートは2機種、2インチスロートは7機種あります。この中から1インチスロート/1.7インチ(44mmm)ダイアフラムのフラッグシップモデルのDE500ドライバーを選びました。


ME15+DE500

このDE500は、チタンダイアフラム、一体型タンジェンシャルエッジ、3重スリットのフェージングブラグ、アルミボイスコイル、ネオジウムマグネット。重さは1.5Kgあり、ネオジウムマグネットを搭載するドライバーとしては重いほうです。組み合せたホーンはME15。アルミ製の90°×60°タイプです。しかし、購入直後に新型(ME20)が発表されました。このME20は滑らかなホーン曲面なのです。ううっ、残念!

米国サイトから購入してみるとネオジウムマグネットの磁力の強さに驚いてしまいました。DE500のマグネットはとても小さいのですが、かなり遠くから引き合うのです。ネオジウムマグネットのスピーカーユニットが急速に多くなってきている理由が分かるような気がします。

このB&C社から今年(2007年)の春先、面白そうなユニットが2つ発表されました。1つめは21インチ(54cm)ウーファーの21SW150。ネオジウムマグネット、6インチボイスコイル、連続許容入力3kW。そしてBL値が何と39.2! これは猛烈な馬鹿力。実効質量も448gとウルトラヘビー級です。なにより、そのデザインがイタリアンです。


21SW150

2つめは同軸ドライバーのDCX50。断面図が公開されていないので、どんな構造なのかが分かりません。53話でご紹介したBMS社(ドイツ)のBMS4590と似たような構造だと思いますが、特許の問題があると思うので、もしかしたらこんがらがったナポリタン構造?なのかもしれません。スロート径は2インチ。中域のダイアフラムはコンポジット(複合材)とだけ表示されています。これ、どんな「複合」なのでしょう? ボイスコイル径は51mm。妙に小さいですね。でも、DCX50の紹介には5インチ(127mm)ドライバーって記載されています。う〜む。

DCX50の高域のダイアフラムはMylar(商標)です。強度や耐熱性のあるポリエステルフィルム。最近の業務用ドライバーのダイアフラムでは、こうした合成樹脂系の素材を見かけるようになりました。こちらのボイスコイル径は32mmです。これ一本で400Hz〜16000Hzをカバーするそうです。そして、ご覧のように、これまたデザインがイタリアン!


DCX50

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