幸せの黄色いホーン 42話 2155Hふたたび

ローライダー18にウーハーの座を奪われた2155Hは、ピアノモニター用として復活することになりました。LS−11EXの代わりということになります。ピアノシステムは、メインシステムを引退した機材による寄合いシステムの様相を呈してきました。

2155Hは21mmシナ合板で作った小さなバスレフ箱に入れることにしました。外寸650mm×480mm×282mm(内寸608mm×438mm×240mm)で実効容積55リットル程度です。ダクト開口寸法は100mm×100mm、ダクト長は86mmです。吸音材はなし。端子はスピコンのNL4MPRです。仕上げは今回同時に製作したローライダー18の箱と同様、白色との粉による板端面の目止めと水性ウレタンクリアの3度塗りです。

Q値の大きなユニットを小さな箱と組み合せると、ボンついた低音になる恐れがあると雑誌に書いてありました。2155HのQ値がそこまで大きいとは思えないので、おそらく単に低音が出にくくなるような気がします。ダメならEQ調整でごまかそうと思います。



2155Hをメインシステムの46cmウーハーや大型ホーンと比べてしまうと、これは残念ながら勝負になりません。2155Hはホーンの浸透力を備え38cmユニットらしい幅のある音の出方をしますが・・・ そうしたこと以外にも中低域が薄く音楽の豊かさが乏しい感じがします。でもピアノスタンドに仕込んだ1808−8SPSの分厚い低域や中低域がそれを補ってくれるのではないでしょうか。



今回はネットワーク駆動に戻します。2155Hのネットワークとマルチアンプ駆動との差については、マルチアンプでも12dB/octの遮断特性を選択すると、ほとんど同じ傾向の音になります。もっとも、バイラジアルホーンですからEQによる高域補正は必須であり、そういう意味においては純粋に比較したことにはならないかもしれません。

こうした細かい話はさておき2155HはJBLらしい音を聴かせてくれます。それに愛着もありますし、こういう古典的な構成のユニットが身近にあるとそれだけでうれしいものです。なお、2155Hのウーハー部は151−8のフレームや磁気回路を流用したものではないかと以前書いてしまいましたが、最近151−8のサービスマニュアルを見たところ全く別物のようです。両者のフレーム形状は完全に異なっており、また磁気回路も151−8の方がかなり大きいようです。お詫びして訂正いたします。



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