幸せの黄色いホーン 29話 リコーダー

電子ピアノのほかにギターとリコーダーを演奏します。リコーダーは、ヤマハのYRT−304Bというテナーリコーダーを良く使います。ゆったりした気持ちになれるからだと思います。癒し系。しかし、リコーダーの音としてはテナーよりもソプラノやアルトの方が美しいと思っています。

リコーダーは長い歴史をもち、また、身近な楽器にもかかわらず、その発音の仕組みは完全には解明されていないそうです。ウインドウェイを通った空気の膜がラビュームの外側と内側を交互に流れることで音が生じるそうですが、それにしても誰がどのように吹いてもちゃんと音が出るのですから、たいした楽器だと思っています。トーンホールの塞ぎ方を考えると、単なる共鳴管の動作ではないような気がします。

あたりまえのことですが、リコーダーではピアノやギターのように持続音(サステイン)を得ることができず、また、音の強弱をつけることができません。このため普通の部屋や屋外で吹くとぶっきらぼうな感じになってしまいます。しかし、教会やホールで録音されたリコーダーのCDでは、残響音が効果的に働いて「天使のような」と表現される素晴らしい音色を聴かせてくれます。リコーダーは安価な楽器ですが、部屋代を含むとなると、これは高価な楽器だということになります。

ある夜、リバーブをかけたらいいかもしれないと思いました。それなら、MU100BのA/Dインプットが使えるし、ラジオシャックの騒音計がマイク代わりになるなと。これならすぐに実験できます。

電子ピアノ用のシステムを使いました。騒音計、MU100B、MG10/2、A501、LS−11EXというものです。MG10/2はヤマハの小型ミキサーです。A501を電子ピアノ用のアンプにした際にプリアンプの代わりに購入しました。ヤマハとしては驚くほど安いのですがSNは非常に優秀だと思います。それにブロック図を眺めていると変則的な使い方ができそうです。最初は、マイクスタンドの代わりにカメラの三脚を使いました。ペンタックス67と組み合わせているマンフロットの055Cと410です。しかし、測定するわけではないので机の上にそのまま置いてもいいことに気付き、それ以来、三脚は使わなくなりました。

これはなかなか楽しめました。騒音計のマイクは無指向性なのでハウリングに弱いはずですが、感度をそこそこに設定すれば問題はなさそうです。騒音計とリコーダーの距離をあれこれ変えてみたのですが、部屋のどこで吹いても広いホールのような響きが得られました。

リバーブタイムを長めにして、コーラスも薄くかけ、EQは「コンサート」を選択しています。EQなどで調整してゆけば木製リコーダーのようなふっくらした音が出せるかもしれません。MU100Bのエフェクトは70種あるのでリバーブ系以外もどんどん試してみようと思っています。将来はピックアップを取付けてエレリコ?に変身するかも。

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