幸せの黄色いホーン 16話 騒音計

北米滞在中は仕事に関係する本ばかり物色していたので好例のオーディオ雑誌の立読み(書店には、たいてい椅子かソファが置いてあるので座り読み?)はしませんでした。図書館にもよく行きましたがスピーカーの自作記事を扱うようなオーディオ雑誌を見つけられなかった。

ところで、北米の日曜大工店の規模は想像もつかないぐらい巨大です。学校の体育館を5、6個並べたような大きさで、家を何軒も建てられそうなほどの資材や機材が売られています。さらに、女性がかなり専門的な機材等を買い込んでいるところが日本と異なります。壁の塗り替え(壁紙を張るのではなくローラーで塗ってしまう)を自分達でするのは当たり前みたいだし、キッチンなどの設備も自分達で取り替えてしまうようです。それに、一日中日曜大工の番組をやっているテレビチャンネルもありました。

さらに、スピーカーユニットも呆れるほど多くの種類がインターネット上で販売されている。おそらく、スピーカーを自作することは、手ごろな大きさの箱を作ることに他ならないから、プロ並み(大工さん)の腕を持つ人も多いアメリカ人にとっては大した手間ではないのかもしれません。箱を作ったり埋め込みにしたりする人は、結構たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。こういう訳で米国は日曜大工型オーディオにとっては天国かもしれません。

さて、そんなことをしているうちに周波数特性の計測に興味を持ちました。いろいろ調べてゆくと、ラジオシャック(無線小屋という意味の北米の電気小物チェーン店。名前からして古い歴史があるのかも)のアナログ騒音計がよさそうです。自宅近くのモール(商店街のようなもの)にラジオシャックの店舗があったので、さっそく行ってみました。こんなものを買う人はそうそういないだろうから、この小さな店には置いてないだろうなと思っていましたが、店員さんに尋ねてみるとすぐに箱を出してきてくれました。値段は39.99ドルで、消費税込みだと43.09ドルでした。

正式名称はRADIO SHACK SOUND LEVEL METER 33−2050。簡易騒音計と呼ばれているもので、測定用CDやレコードなどをオーディオ装置に再生させると、音圧レベルが分かるという昔からあるタイプです。期待していなかったのですがわりと安っぽくありませんでした。それからピンジャックの出力端子がついており、マイク代わりに使えるようなので、パソコンに接続して測定もできるようです。

home

inserted by FC2 system