幸せの黄色いホーン 104話 AVC−3890

ヨハネスさんがいらっしゃった時のこと。緊張しながら客観的な立場?で聴いてみると、白ホーンシステムの高域がなんとなく妙です。それから数日経つと、この「妙な感じ」が「異常な感じ」に発展、緊急対策本部を設置し対応を協議することになりました。AVアンプやDCX2496というクセ者達の仕業か?と予想したのですが、彼らは全員シロ。安価だからという理由だけで疑ってはいけない。犯人は左側の291−16Kの磁気ギャップに付着していた小さなゴミ。

磁気ギャップのお掃除は初めての経験。ネットで調べてみると、ドライバーの先端が磁石に吸い寄せられてダイアフラムに衝突、こんなことなら何にもしなければ良かったのにね、という結末を迎えることがあるそうです。という訳で、おっかなびっくりダイアフラムを取外し、磁気ギャップのゴミを葉書に沿わせた粘着テープにくっつけよろよろと除去します。それから、もう一度おっかなびっくりダイアフラムを取付け、ようやく作業終了。どきどきしながら音を出してみると、おおっ、雑音が完治したね、神の手だね、ブラックジャックだねっ!と喜んだのもつかの間、1分ほどであの異常な感じが戻ってきました。がっくり… 手加減していてはダメだっ、と今度はマッドサイエンティストに変身。磁気ギャップを掃除機で徹底的に吸い取り、さらに粘着テープでしつこくしつこくしつこく綺麗にしました。で、こういう作業に一心不乱に没頭しちゃう頭のほうに心配があるもののユニットの方は無事全快いたしました。御休心くださるべく候。

こんな具合に291−16Kのお掃除をする少し前、2色ホーンシステムのてこ入れのために新しくAVアンプを購入しました。2色ホーンシステムの音は独特で面白なぁと思うこともありますが、やはり問題がある。もう少し何とかしてやりたい。ツィーターを加えてみるとか、ダブルウーファーの独立制御のためにマルチアンプ化を進めてみたい。そうなると使用しているYAMAHAのDSP−AX450ではパワーアンプの数が足りません。業務用パワーアンプを複数購入してのマルチアンプシステムも考えましたが費用がかかります。AVアンプによるマルチアンプなら費用も安くボリューム調整もリモコンで行うことができるため気楽です。

新しく購入するAVアンプは、DENON社かマランツ社のものと決めていました。この2つのメーカーの製品は、各パワーアンプの出力や構成が同一なのだそうです。ある日、ハイファイ堂の中古品販売サイトからDENON社のAVC−3890が同時に2台売りに出されていることに気付き、珍しく即断、2台とも購入。AVC−3890は定価15万7500円。しかし、購入価格は2台とも18000円。定価で比較すると、これが今までに保有したアンプの中で最も高価です。届いたAVC−3890は新品同様。このアンプは4年前に発売されたものであり、7台の120Wのパワーアンプを内蔵しています。1台のリモコンで2台のアンプをコントロールすることができます。リモコンでボリュームをコントロールしてみると、2台のアンプのボリューム値は常に一致したまま増減します。

今まで使用してきたDCX2496に加え、6台目となるDCX2496を購入。2台のDCX2496により6chマルチアンプシステムを作ることができます。接続はデジタル。D3C01−SRとBCJ−XP−TRBに新たに購入したY字型ケーブルを接続し、2台のDCX2496へデジタル信号を振り分けます。AVC−3890とDCX2498を2台ずつスタックすると、なかなかの奇景というか、支離滅裂?



2色ホーンシステムは、久々のじゃじゃ馬です。音出しのころは、ユニットが熟れていなかったので、それほど粗が表に出ていなかったよう思います。その後、2192と接続してしまったため、2色ホーンシステムが復活したのは昨年の春ごろでした。それから、約1年程度向き合うようになったのですが、おおっ!と身を乗り出すような音が出ることは本当に少ない。むしろ、もう少し何とかしないと…というような気持ちになることの方が圧倒的に多かったのです。

じゃじゃ馬ちゃんとしては、ジュラルミン製センターキャップの鳴きに泣かされたコーラル10F−60を2発使用したバスレフシステムと、低域も高域もまるでダメの2155Hのバスレフシステムがありました。何れも2、3年程度我慢して付き合ったものの、ともかくオーディオというのはうまくいかない趣味である、ということを骨の髄まで叩き込んで頂きました。結局、10F−60には10DU−60Bというパッシブラジエターをあてがい、また、2155HはYSTサブウーファーシステム等と組み合わせ、彼等とはめでたく停戦合意に至りました。

システムがうまく鳴ってくれない場合、君子豹変路線変更、ありがとうSL、君のこと忘れないよ…と、いきなりシステム解体、二束三文で叩き売っちゃう、そういう判断ができるのは経験豊富で腕の立つ方だけでしょう。そうではない場合、要するに経験なんかない、買いかえる余裕もない、そのうえ腕なんか立ったことなんかないっ!のないないづくしの状況では「使いこなしていないのではないかしらん?」という疑問が判断を鈍らせてしまいます。「あしたはうまく鳴るかも?」という淡い期待が裏切られ続けることを予感しつつも踏み切れない。こういうのはシステムに対する愛着というのとも違うような気がします。じゃじゃ馬システムとの付き合いは避けられない一種の試練のようなものとか、こうしたことを通じてオーディオのことをより深く理解していくのさっ…なんて嘯くのですが、理屈はどうあれ、やっぱり音はよくないままですから、これはもうホントに困まっちゃいます。今回はどんな結末が待っているのでしょうか…

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