幸せの黄色いホーン 09話 サブウーハー(2)

検討の対象としたのは、ヤマハのYSTなどのアンプ内蔵型の安価なモデルです。しかし、こうしたサブウーハーには、抵抗感がありました。これを加えるぐらいなら38cmウーハーなど必要ないのではないかと。そうは言っても、低音の強化を考えると、これしか手がなさそうです。

結局、安いというだけの理由でヤマハのYST−SW160(定価4万5千円)というのを、2001年の3月に購入しました。20cmのダブルウーハーを搭載しているという縦長のタイプです。

このYSTの導入は想像していたよりも効果がありました。システム全体の音が土台のしっかりしたものになりました。レンジを拡大するサブウーハーという役割よりも、量を増やすプラスウーハーとしての効果が大きいようです。それから、低音の量感が豊かになると音量を大きくしなくても満足できることを知りました。

また、これを使うと38cmウーハーの押し出し感はそのままに最低域のレンジも拡大できることが分かりました。全体的な印象は、2155Hのウーハー部が低音域のしっかりした骨格を提示し、YSTがその骨格の隙間にたりない最低域の低音を供給して埋めているような感じです。もっとも、低音の力強さという点では、改善されていません。そういう点では、222ESJの力不足はそのままです。しかし、最低域の伸びと量感が確保されたため、そうした弱さが目立たなくなりました。

この製品には、カットオフ周波数とレベル調整がそれぞれ独立してついています。これだけで最低域を調整することは、昔のオーディオブームの時代には考えられませんでした。

YSTの購入に当たっては、最初に1本だけ購入し、必要に応じて2本目購入しようと考えていましたが、結局、1本だけで満足できたため2本目は購入しませんでした。

2155Hを購入してからここまで5年たちました。そのうち最初の2年程度の期間はあまり良い音ではありませんでした。しかし、その分音が改善されてゆく喜びを味わえたと思います。こうした経験を通じて2155Hがようやく自分のものになった気がしました。

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